2022年 4月号
包結記
高木智氏収蔵資料より連載(45)CollectionofdocumentoftheorigamiwhichMr.SatoshiTAKAGIhadstoredup日本折紙協会の理事を務められた故高木智氏が遺された膨大で貴重な資料を写真で紹介します。50ORIGAMINo.560-2022.4参考図書:『折るこころ折り紙の歴史』執筆岡村昌夫・1999年龍野市歴史文化資料館(現:たつの市立龍野歴史文化資料館)発行、『古典にみる折り紙』著高木智・1993年日本折紙協会発行、『児童文化I』執筆高木智・1988年佛教大学通信教育部発行、『復刻伊勢貞丈「包結記」』荒木真喜雄・2007年淡交社発行今月号は『包ほうけつき結記』です。伊勢貞丈いせさだたけ(1717:享保きょうほう2年~1784:天明てんめい4年)による包み方と結び方の礼法を図説したものです。伊勢貞丈(通称は平蔵へいぞう、号は安斎あんさい)は江戸生まれで、『貞丈雑記ていじょうざっき』『安斎雑考あんさいざっこう』などをはじめ膨大な著書がある、有職故実ゆうそくこじつ家でした。有職故実とは昔からの朝廷や武家の法令・制度・礼式・装束・調度・器具・服飾のことです。贈答品の包みや婚礼などの儀礼の席での折り紙が上流の武家社会で整えられたのは室むろまち町時代です。その後、室町幕府の滅亡とともに衰退していた小笠原おがさわら家、伊勢家、そして今川いまがわ家を継承した吉良きら家の三家は、戦乱の時代を経て江戸時代になると、徳川三代将軍家光に礼法を司どる専門職に任じられます。「高家こうけ」と呼ばれ、将軍家や大名に礼法を教えました。小笠原家はもともと弓馬の道、つまり武道の家元として始まったのに対し、伊勢家は文書家として鎌倉幕府に仕えていました。伊勢家で伝えられてきた伊勢流を伊勢貞丈が整理・集大成し、今回紹介する『包結記』で公開しましたが、他家のものは現代までまとめて公開・出版されていません。包み方を記した『折形皆伝おりかたかいでん包記つつみのき』は、下巻に当たる『結記むすびのき』と合わせて『包結記』と呼ばれています。1764(宝暦14)年2月12日に書かれてから長い間写本の形で伝えられ、1840(天保11)年になって初めて『包結図説』の題名で静幽堂せいゆうどうから出版されました。80丁ちょうのうち、『包記』はわずか26丁で、他は『結記』です。著作の年:1764(江戸時代宝暦ほうれき14)年本の形態:写本。収蔵資料は1836(天保7)年の藤南正治写しのもの著者:伊勢貞丈(いせさだたけ)大きさとページ数:261mm×188mm、80丁(160ページ)【資料60】包結記(ほうけつき)※1丁は表裏2ページ▲上の冊子の見開き写真22枚は『包記』より抜粋。最上段の右から左にページが進んでいます。2段目以降も同じ
号の詳細

- 高木智氏収蔵資料より包結記たかぎさとしししゅうぞうしりょうよりつつみけつき編集部20224560高木智氏収蔵資料より連載(45)CollectionofdocumentoftheorigamiwhichMr.SatoshiTAKAGIhadstoredup日本折紙協会の理事を務められた故高木智氏が遺された膨大で貴重な資料を写真で紹介します。50ORIGAMINo.560-2022.4参考図書:『折るこころ折り紙の歴史』執筆岡村昌夫・1999年龍野市歴史文化資料館(現:たつの市立龍野歴史文化資料館)発行
- 『古典にみる折り紙』著高木智・1993年日本折紙協会発行
- 『児童文化I』執筆高木智・1988年佛教大学通信教育部発行
- 『復刻伊勢貞丈「包結記」』荒木真喜雄・2007年淡交社発行今月号は『包ほうけつき結記』です。伊勢貞丈いせさだたけ(1717:享保きょうほう2年~1784:天明てんめい4年)による包み方と結び方の礼法を図説したものです。伊勢貞丈(通称は平蔵へいぞう
- 号は安斎あんさい)は江戸生まれで
- 『貞丈雑記ていじょうざっき』『安斎雑考あんさいざっこう』などをはじめ膨大な著書がある
- 有職故実ゆうそくこじつ家でした。有職故実とは昔からの朝廷や武家の法令・制度・礼式・装束・調度・器具・服飾のことです。贈答品の包みや婚礼などの儀礼の席での折り紙が上流の武家社会で整えられたのは室むろまち町時代です。その後
- 室町幕府の滅亡とともに衰退していた小笠原おがさわら家
- 伊勢家
- そして今川いまがわ家を継承した吉良きら家の三家は
- 戦乱の時代を経て江戸時代になると
- 徳川三代将軍家光に礼法を司どる専門職に任じられます。「高家こうけ」と呼ばれ
- 将軍家や大名に礼法を教えました。小笠原家はもともと弓馬の道
- つまり武道の家元として始まったのに対し
- 伊勢家は文書家として鎌倉幕府に仕えていました。伊勢家で伝えられてきた伊勢流を伊勢貞丈が整理・集大成し
- 今回紹介する『包結記』で公開しましたが
- 他家のものは現代までまとめて公開・出版されていません。包み方を記した『折形皆伝おりかたかいでん包記つつみのき』は
- 下巻に当たる『結記むすびのき』と合わせて『包結記』と呼ばれています。1764(宝暦14)年2月12日に書かれてから長い間写本の形で伝えられ
- 1840(天保11)年になって初めて『包結図説』の題名で静幽堂せいゆうどうから出版されました。80丁ちょうのうち
- 『包記』はわずか26丁で
- 他は『結記』です。著作の年:1764(江戸時代宝暦ほうれき14)年本の形態:写本。収蔵資料は1836(天保7)年の藤南正治写しのもの著者:伊勢貞丈(いせさだたけ)大きさとページ数:261mm×188mm
- 80丁(160ページ)【資料60】包結記(ほうけつき)※1丁は表裏2ページ▲上の冊子の見開き写真22枚は『包記』より抜粋。最上段の右から左にページが進んでいます。2段目以降も同じ